最新心理療法とは

新しいトラウマケア

EMDR TFT BSP

Body Connect Therapy

​(ボディ・コネクト・セラピー)

最新の心理療法とは?:EMDR,  TFT(思考場療法)  BSP,ボディ・コネクト・セラピー(BCT)について

一昔前までは、PTSD(心的外傷後ストレス障害)は治療ができないものだと考えられていました。

 しかし、その後、様々な発見とともに、トラウマに効果的な心理療法が開発され、また、それらが他の多くの心理的な問題にも効果的であることが研究や臨床的な成果から明らかになってきました。

 その代表的な最新の心理療法を下記に説明していきます。

EMDRとは?

眼球運動、身体感覚、聴覚刺激などを通して記憶の処理を行う心理療法です。WHO (世界保健機関) ではEDMRは患者の負担が最も少ない治療法として推奨されています。

EMDRは様々なトラウマに有効ですがもうその問題がないにもかかわらず、トラウマ体験による「視覚的映像」や、特定の行動に対する「思考」や「判断」で苦しんでいる人に効果的です。

日本EMDR協会:https://www.emdr.jp

TFT(思考場療法)とは?

問題のことを考えながら特定の順番で経絡のツボを叩くことによってトラウマを解消することができる心理療法です。アメリカの政府機関(NREPP)によって、エビデンスのある心理療法として認められています。

 短時間で効果を発揮し、ツボの場所や叩き方、順番をセラピストとともに学ぶことにより問題の解消を目指します。手順を学ぶことにより「セルフケア」にも役立てることができることも大きな魅力です。

TFTはトラウマ体験によって生じる「感情」の問題で困っている方に特に効果的です。

 日本TFT協会:http://www.jatft.org

Brainspotting(ブレインスポッティング)とは?

Brainspotting(以下、BSP)はEMDRとSomatic Experiencing(SE)のエッセンスを取り入れたトラウマに対する心理療法です。問題のことについて考えた時に生じる身体感覚(フェルトセンス)を手がかりに目を通じてトラウマの解消を目指します。まだエビデンスは多くありませんが治療を通して脳の変化が生じていることが徐々に明らかになって来ています。

これまでの臨床例から考察すれば、身体的活性化を持続させるために、複雑性トラウマの治療においては耐性の窓の枠を突き破ることもあり、慎重に行わないと危険が伴うこともあります。そのような欠点を補え、より早く、安全に処理を進めることができる手法がボディ・コネクト・セラピー(BCT)となっています。

Body Connect Therapy(ボディ・コネクト・セラピー)とは?

dy Connect Therapy(以下、BCT)は、シーディングリソース代表(藤本昌樹)によって開発された最も新しい心理療法です。​その中心は、開発者が発見した新しい身体原理に基礎となって、デザインされています。

愛着理論、ポリヴェーガル理論を下敷きにし、海外のエネルギー心理学(タッピング)や東洋医学の科学的な研究、眼球運動(両側性を主流とした刺激ではない)、ボディワークを活用していますので、統合的心理療法となっています。

BCTの利点としては、BSPやEMDRで適応外で、どうにもならなかったものが、BCTでうまくいったという報告が多くあります。その理由は、複雑性PTSDの臨床から開発され、その効果を揚げる要素が組み込まれているからです。最も基本な例をとれば、トラウマ処理のブレーキとストップ、滴定(タイトレーション)等が実践的な技術として組み込まれているからです。

トラウマ、不安、心因性の身体症状を中心に使われていますが、医師や臨床心理士の事例からは、解離性障害、DIDやDDNOSに効果的に適応できることが報告されています。

紹介した心理療法中で、安全で、素早く処理を行えるセラピーとして、さらに発展が進んでいます。